『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年12月号 11月20日発行〉

【特集】登校拒否・不登校から見える景色――安心できる居場所がほしい

  • 全教共済
ニュース

夏の被災地ボランティア~第1陣90人が石巻で活動


 5月連休中のボランティア行動に続いて、夏のボランティア行動の第1陣が7月25日から3日間、石巻市内を中心に行われ、全国から集まった90人の教職員が参加しました。今回の行動は、全教・教組共闘東日本大震災対策本部が、「被災地のために何かしたい」という全国の教職員の思いを具体化するために呼びかけたものです。

 ほとんどの参加者が前日に仙台市内のホテルに宿泊し、翌日からの活動に備えました。25日未明に大きな地震があり(震度5弱)、初日の電車のダイヤが大きく乱れましたが、昼前には現地に全員集合して第1日目がスタートしました。
 今回は2つのグループに分かれた活動になりました。1つのグループは狐ヶ崎地区という海岸沿いの集落に向かい、6軒に分かれて、牡蠣の稚魚を付着させる「原盤」づくりの手伝いを行いました。漁師の方やご家族から震災が起きたときの状況や、漁業再建への強い願いをお聞きしながら、なかなか支援が届かない小さな漁村のみなさんに「数は力で」一定の貢献ができたかと思います。
 もう一方のグループは、被災して全焼した門脇小学校近くの、西光寺というお寺の墓地の瓦礫撤去の仕事でした。墓石も何もかも散乱し、全面的に汚泥が包み込んでしまった墓地を、炎天下でこつこつを片づけていく仕事ですが、汗みどろになりながらも、お互いに声を掛け合いながら元気にとりくみました。


 2日目はグループの仕事を入れ替え、3日目は仮設住宅で野菜やお米、生活用品のお届けを行いました。市内中心部の瓦礫はほぼ片づき、一見「復興」したかに見える街の様子ですが、仮設住宅の供給は8月いっぱいでも終わりそうもなく、また被災者の皆さんの生活支援も全く不十分な状況であることがよくわかりました。
 この3日間で、西光寺の住職さんや宮城高教組元委員長(石巻出身)の被災当時のお話、女川町教育長に子どもたちの様子や今の課題についてのお話を聞くことができました。先日届けた全教の義援金についても、就学援助等、子どもたちのために使いたいと教育長自らが語ってくれました。

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