全教は6月25日に厚労省、7月10日に文科省へ「高校生の就職と雇用の保障をもとめ」緊急要請をおこないました。
一斉休校や経済状況悪化に伴い、今年の就職への不安や、高校生の就職スケジュールが過密になり、応募前職場見学が困難になるなど、現場から不安がだされる中で、全教は6月25日に厚生労働省へ7月10日には文部科学省に対して「高校生の就職保障と働くルールの確立を求める緊急要請書」を提出し、要請を行いました。
要請では全教がとりくんでいる「高校生の内定取り消し等緊急実態調査」や現場の実態から、求人数が減少していること、家計の悪化から進路変更が起きていること等にふれながら、学業保障や就職におけるセーフティーネットとしての役割からも「一人一社制」を守ること、応募前職場見学の機会保障、高校生の就職先の確保と雇用の創出をもとめました。また、高校生の就職活動に民間職業紹介事業者を参入拡大させようとしている政府の動きについて、政府報告書(「高等学校卒業者の就職勧告の在り方に等ついて」)の矛盾と問題点を指摘し、この政府報告書を都道府県検討会議に押し付けないことをもとめました。担当者からは「求人の減少は懸念している」「報告書は押し付けるものではない」「応募前職場見学はマッチングの観点からも重要」などと回答がありました。改めて全教から民間参入が都道府県によっては具体化されていることからも報告書の撤回をただちに行うこと、求人確保と雇用の創出を一層強力に行うことをもとめて要請を終了しました。
要請には全教から有馬理江子中央執行副委員長・波岡知朗書記次長・山田真平中央執行委員、全国私教連から松村慎一中央執行委員が参加しました。