全教は9月6日、「心のノート」使用を強制しないことを求める文部科学省要請をおこないました。
2013年度の「心のノート」は、2012年度補正予算で全国の小・中学校への配布が再開されました。夏休み中に学校に届き2学期からの使用が押しつけられ、年度途中からの教育課程の変更を余儀なくされるなど、混乱が生じている学校現場も少なくありません。さらに、概算要求では、今年度版を全面改訂したうえで新「心のノート」(仮称)を2014年度、小1・3・5、中1に配布するとしています。
全教は、国が教育内容にかかわって特定の教材を作成・配布し、使用を求めることは、学校の教育編成権への不当な介入であり、また、「心のノート」は一つの家族観や特定の道徳観・価値観を押しつけるものであり発行すべきではないと一貫して文科省に求めてきました。
要請に対し、文科省は「教科書ではないから使用することが義務付けられていない」「あくまでも補助教材であり、有効かつ適正な活用をお願いしている」などと回答しました。また、「心のノート」等にかかわる公開授業については「『心のノート』や『道徳の読み物資料集』だけを使った公開授業を義務づけているわけではない」とも答えました。
要請には、全教から今谷賢二書記長、小畑雅子・波岡知朗中央執行委員が参加し、文科省から森有希教育課程第一係長、井上祐一郎初等中等教育企画課調査係員などが対応しました。