全教は2月18日(土)と19日(日)、都内で第29回定期大会を開催しました。2日間にわたる積極的な討論によって2012年度の運動方針を確立し、新自由主義的教育改革とたたかう国際的連帯を強めることなどを目的に教育インターナショナル(EI)への加盟申請が採択されました。
北村佳久委員長はあいさつで、1年間すすめてきた全教運動への確信を深めあい、激動する時代をわたしたちの運動で切り開く大会方針を決定しようとよびかけました。東日本大震災の救援と復興、放射能被害から子どもを守り、原発ゼロをめざすとりくみ等で全教は社会的に積極的な役割を果たしてきたことを確認した上で、文科省に学校現場、教育現場のとりくみを励ます教育政策への転換を求めました。また、大阪における「教育基本条例案」などの制定を許さず、「労使関係に関する職員アンケート調査」の撤回を強く求めました。さらに、今回提起したEI加盟が、「競争と管理」を基調とする新自由主義的な教育改革攻撃に反対して、父母・国民とともに憲法に立脚した民主教育をつくりあげる日本国内の運動をいっそう強化する力となることを訴えました。
2日間にわたる討論では、69人の代議員が4つの柱に添って発言しました。
東日本大震災にかかわって、「障害児学校では、いまだに余震で泣き出す子どももいる」(宮城高)、「政府の目標は原発再稼働であり、日々の生活と健康、将来の生活は脅かされたまま。生徒たちは明るく、普通に振る舞っているが、本当はすごくがまんしている」(福島高)、「進学校の3年生に、他人のために時間を使う人間にと訴え、夏休みに震災ボランティアを行った。刺激された管理職が、冬休みに1,2年生の被災地訪問を提案し、実施した」(埼玉高)などの発言がありました。
討論を受けて今谷書記長は、「学校のあり方、日本の教育のあり方を切り替える政策とその運動こそが求められている」「全国組織である全教は、その中心的な役割を引き続き果たしていきたい」とまとめました。
2日目午後には、「2012年度活動方針」「教育インターナショナル(EI)への加盟申請の承認」を含む7議案をすべて決定し、「大会宣言」「大会アピール」「特別決議」を採択ました。