『クレスコ』

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クレスコ

〈2024年11月号 10月20日発行〉

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教職員(地方公務員)の労働基本権の回復について、総務省に意見書を提出

 全教は、自治労連とともに全労連公務員制度改革闘争本部として、9月28日、地方公務員の労働基本権回復にむけて、総務省に「意見書」(別添)を提出しました。
 この「意見書」提出には、全教から今谷書記長、蟹澤書記次長(ともに全労連闘争本部委員)が、全労連闘争本部から黒田事務局長、猿橋(自治労連書記長)、熊谷(自治労連中執)の各委員が参加、総務省は、自治行政局公務員部公務員課の前(すすめ)理事官、東田課長補佐ほかが対応しました。



 国家公務員制度改革関連法案が先の通常国会に提出されるもと、総務省では、協約締結権回復、自律的労使関係制度の確立をめざした「地方公務員の労使関係制度に係る基本的な考え方」を6月2日に公表し、その後、パブリックコメントも実施されてきました。
 全教は、8月29日の全国代表者会議などで、総務省の「基本的な考え方」の内容を検討しつつ、地方公務員・教員の労働基本権回復にかかわる「意見書」のとりまとめにむけ、議論を重ねてきました。
 総務省への「意見書」の提出にあたって、地方自治体の特性もふまえた制度を確立するため、労働組合との交渉・協議のもとで検討をすすめるよう求めました。
 猿橋・今谷の両書記長から「意見書」の要点が説明され、公務員の労働基本権回復に対しては、自治体の使用者側に否定的な意見も見られるなかで、基本的人権としての公務労働者の労働基本権の回復がはかられるために、総務省が積極的な役割を果たすよう求めました。
 また、新しい制度を作り上げていくうえで、労使関係の一方の当事者である労働組合の役割が尊重されるべきであり、今後とも労働組合との交渉・協議にもとづいて制度設計していく点についても強く要請しました。
 これに対して、総務省側は、「現時点では、自律的労使関係制度などにかかわる制度設計の内容はみなさんに提示できる段階にはない」と現状をのべつつ、「国家公務員制度改革関連法案をふまえつつ、地方公務員独自の問題もあるので、しっかりと検討していく。本日いただいた意見書も参考にしながら、今後、検討をすすめていきたい」「教職員の問題については、第一義的には文科省の課題となる」と表明しました。
 特に、今谷書記長からは、「内閣府との交渉の場では園田大臣政務官から総務省が中心となって文科省との交渉の場も設けていくことについて、必要と言及されている」と、この間の政府交渉の到達点を確認しつつ、今後の対応について要請しました。

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