人事院は9月30日、国家公務員の給与等の勧告と報告をおこないました。賃金では、民間との較差が「マイナス0.23%(899円)」あったとして、「40歳台以上を念頭においた」俸給月額を最高で0.5%引下げる改定を行いました。
人事院は9月30日、国家公務員の給与等の勧告と報告をおこないました。賃金では、民間との較差が「マイナス0.23%(899円)」あったとして、「40歳台以上を念頭においた」俸給月額を最高で0.5%引下げる改定を行いました。また、一時金については、本来なら4.0月となる結果が出ているにもかかわらず、東北3県の調査が行われていないことを理由に、改定を見送りました。さらに、「給与構造の見直し」の際に措置されてきた「現給保障」を 2年かけて2013年度から廃止することを盛り込みました。
今回人事院は勧告と同時に、定年制の延長にかかわる意見の申出を行いました。民間とは異なり、定年を延長して同じ職務を続けるにもかかわらず、60歳を超える公務労働者の年間給与を60歳前の7割とするなど、極めて不当な内容を含んでいます。
全教は9月30日、ただちに声明を発表し、今後公務労働者の労働基本権制約の代償措置としての人事院勧告という役割を踏まえ、公務労働者の生活向上につながる賃金改善をおこなうために、人事院勧告の取り扱いについて、労使での交渉・協議を尽くすよう強く求めました。さらに、公務労働者はもちろんのこと、すべての労働者の賃金底上げに積極的な役割を果たすことを強く要求し、その実現のために民間労働組合や民主団体との共同のたたかいと地方確定闘争を一体にすすめていく決意を表明しました。