政府が国家公務員賃金を10%引き下げるという重大な提案を行い、総務省との交渉が続いている緊迫した情勢の中、「すべての労働者の賃上げ」「公務労働者の賃金引き下げ阻止」「労働基本権の回復」「住民本位の被災地の復興」などを掲げた「2011年夏季闘争勝利5・25中央行動」が行われ、全教からは250人近い組合員が参加しました。
朝8時30分からの「被災地の早期復旧・復興、公務員賃金の引き下げ反対早朝宣伝行動」(虎ノ門・文科省前)では、全労連公務部会作成のビラを全教、自治労連、特殊法人労連の仲間と配布し、宣伝カーから通勤途上の労働者に訴えました。全教北村委員長はボランティア活動で着用した緑色のヴィブスを着て、被災地で奮闘する自治体職員、教職員の状況を紹介しながら、被災地復旧を支える公務労働者の賃金を引き下げることの不当性を訴えました。
11時からは霞ヶ関要求行動第1部として、財務省と経済産業省前に全教、国公労連、自治労連などの仲間が集結しました。財務省前では「国の責任による被災地復興・原発問題補償を求める」として、全商連の副会長の連帯挨拶やいわて労連の現地報告などが行われ、宮城医労連が被災地の住民の医療を守るためにさらにたたかいを広げていく決意を語りました。経済産業省前では「原発被害者救援、原子力行政の転換を求める」として、福島県労連や生協労連の代表が原発被害の全面補償を東電と政府に求めていく決意を述べました。
12時からの第2部では、厚労省前で宮城高教組野中書記長が、総務省前では全教今谷書記長が決意表明をしました。特に公務員賃金引き下げの山場をむかえている総務省前の行動では、被災地で奮闘しているハローワークの公務労働者の活動や、神戸での震災経験を生かしながら全力で被災地支援を続けている自治体労働者の姿が感動を呼ぶとともに、その一方で理不尽な賃下げ提案がされていることに大きな怒りが表明されました。今谷書記長は、労働基本権の回復の課題の重要性を押さえつつ、この間の全教のブロック学習会などのとりくみを紹介しながら、連合が「合意した」と報道されている賃下げ提案に対して全力でたたかいぬく決意が表明されると、会場は参加者の気持ちが一体となった拍手に包まれました。
中央決起集会は日比谷野外音楽堂で午後1時から行われました。全労連の大黒議長の主催者挨拶に続き、紙智子参議院議員の連帯あいさつ、全労連小田川事務局長の政策提言と行動提起が行われ、それを受けて宮城・福島・岩手の各県労連、自治労連による決意表明が行われました。
集会後日比谷公園霞門からデモ行進を行い、参議院議員面会所での日本共産党への請願行動を経て、旧永田小学校前でデモを集結した後、各組織で分担して国会議員要請行動を行いました。