『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年11月号 10月20日発行〉

【特集】ともに歩もう! ジェンダー平等と教育の世界へ

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07春闘勝利目指して3・6第1次中央行動を実施!



 全教と教組共闘は3月6日、07春闘第1次中央行動を実施。公務労働者の賃金・労働条件の改善など「07春闘要求」実現と、最終回答日(3月14日)を目前に政府・人事院へ向けた行動を行いました。この行動は、公務労組連絡会と全労連、国民春闘共闘が主催したもの。正規・非正規、パートなどすべての労働者のベースアップの実現を求め、全労連の民間労組はじめパート労組連絡会の労働者が多数駆けつけ、「働いても暮らせない」現状を訴えるとともに、政府に待遇改善を求めました。

たたかえば情勢を変えることができる

 公務労組としての行動は、総務省、人事院、行革推進事務局への要請行動を皮切りにスタート。総務省前の行動で主催者あいさつした駒場公務労組連絡会副議長は、3月1日の厚労省通達が『偽装請負』について、是正方法を派遣への切り替えとせず、『直接雇用』するなどを受け入れ企業に対して求めていることを示し、「私たちの運動が一定反映している」と述べるとともに、公務労組連絡会の全国キャラバン行動が、「臨時職員や非常勤職員の賃金引き上げや改善の大きな力となっている」と指摘。そのうえで、「07春闘の前半は、たたかえば情勢を変えることができる、このことを実感させるものだった」と述べ、確信を持ってたたかうことの重要性を訴えました。

〝公務員制度改革〟黒いたくらみを許してはならない

 行革推進事務局前では、公務労組連絡会事務局次長の新堰全教副委員長が情勢報告。
 「政府・自民党筋から『公務員制度改革の議論』が目立っている」と指摘。渡辺公務員制度改革担当大臣の「4月中に中間まとめ」との言葉を紹介しながら、「公務員の範囲など論点ごとの議論もつめられており、重要な局面だ」と強調しました。また、「社会保険庁の解体」「教員免許の更新性の導入」「公務員の合理化」を「3本の矢」と称するとともに、「公務員の民間並みリストラをすすめる」「労働基本権問題を含めた公務員制度大綱をまとめ、参院選で問いたい」「地方公務員の給与の引き下げを公約で統一地方選をたたかう」などの中川自民党幹事長の発言を紹介。「公務員労働者の選挙への足を止め、2つの選挙における前進をねらっている」とし、「この黒いたくらみを許してはならない」と力を込めました。さらに、ILO勧告に沿った民主的な公務員制度の確立を求める署名のとりくみを、春闘の中で強化するよう訴えました。 

格差と貧困の是正を目指してがんばる

 また総務省前では、大教組の浅田書記次長が広がる貧困と格差についてふれながら決意表明しました。その中で、「総務省のHPを見たが、国民のくらしがまったくわかっていない。『明日からどうくらしていいかわからない』という人たちや、国民のくらしに目を向けた行政こそ求められている」と政府を批判しました。また、「子どもの実態は深刻だ」として、教科書が買えずコピーを使っている高校生や定期券を買えず学校を休む高校生、仕事で深夜まで親が帰らない寂しさで布団をかぶって寝る子どもの姿を紹介。その上で、「大阪府下では半数の自治体で就学援助が後退している」とし、「就学援助の基準が、生活保護基準と同様になっている」と述べました。浅田書記次長は、最後に国民とともに格差と貧困の是正を目指してがんばる決意を述べ、発言を締めくくりました。

パート・臨時など不安定雇用の深刻な労働実態を訴え、政府に是正求める

 3800人が集まり日比谷野外大音楽堂で開催された「なくせ!ワーキングプア、格差と貧困、安心してできる雇用と賃金を!3・6中央集会」であいさつした坂内全労連議長は、「仕事があっても暮らしていけない人がいるのに、大企業はもうけばかり追求している。どこが『美しい国』だ」と政府と財界の姿勢を糾弾。「『まじめに働いてもくらしていけない』『結婚も子育てもできない』『小さな政府』『労働法制の改悪』『戦争できる国』――こんなことは絶対におかしい。おかしいことはおかしいと言おう」と強調。最後に「春闘は必ず前進する確信をもって明るく元気にがんばろう」と呼びかけました。
 この集会には、パート・臨時労組連絡会に結集する労働者が多数結集し、深刻な労働実態を訴え、政府にその是正を求めていく決意を述べました。また、各界層からの決意表明では、全労連女性部(全教女性部も出演)が宇宙人の扮装と手作りの「ドラゴン」で登場。「長時間労働」「柳沢発言」「憲法改悪」などに対し、「ドラゴン」が大きく身体を揺らし「NG」をアピール。最後に宇宙人が「3・6集会に参加した地球人よ!まじめに働く者をいじめ、差別を助長する。財界と申すものと、それに手を貸す政府のやることに我慢してはならない。怒りを燃やせ。この国の未来はそなたたちにかかっているのじゃ!」と締めくり、会場を大きく沸かせました。

公務労組連絡会の全国キャラバン 所期の目的を達成して余りある成果

 公務労働者はその後国会請願デモを行い、公務労働者07春闘勝利総決起集会を社会文化会館で開催。
 若井事務局長は情勢報告で、公務労組連絡会の全国キャラバン行動について述べ、「2月14日からスタートとした全国キャラバンは、明日の3月7日の新潟で終了する。春闘と2大選挙勝利のため、地域からの大きな行動と世論形成を目指して行ったこの行動は、所期の目的を達成して余りある成果を得た」と強調しました。
 若井事務局長は、「多くの自治体で首長や議会への要請と懇談を通じ、基本的な一致をみた」ことを紹介。要請や懇談の中で、「小泉『構造改革』で格差が深刻にすすみ、三位一体の改革の名の下に国の借金を地方に押しつけ、その上地方交付税を削減する。そのしわ寄せが住民と職員に押しつけられる。住民自治の切り捨てと負担増、職員の人件費と人員削減など、悲鳴が共通して語られ、そのもとで地方自治の発展に苦慮している姿が明らかになった」と述べました。
 また、自民党などが5月の連休明けを目処に公務員制度改革を一気にすすめようとしていることを示し、公務員攻撃を跳ね返し、2つの選挙の勝利を勝ちとるために、お互いに奮闘することを確認しました。
 
 各地からの報告では、北海道高教組の佐藤美千子書記次長が、「夕張市を起点に道庁を含む17の市町村、合わせて850kmに及ぶキャラバンを実施した」ことを報告。キャラバンの要請に自治体のほとんどが「『その通り』と応えてくれた。懇談を通して、自治体として節約や定員削減、職員給与の削減、再任用制度はあるが使えないことなど、どの市町村もがまんにがまんを重ねている」姿が明らかになったことを示しました。この行動を通して、「住民のための行政でありたいと思っても、国や道のいいなりにされていることが良く分かった。各市町村の実態は深刻だ」と述べ、「道や国のやり方はひどい。道民が安心してくらせるように全力で奮闘したい」と決意を語りました。

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