ロシアのウクライナ侵略の惨状が日々伝えられるなか、子どもたちは気づかないうちに心の傷を深くしています。不安や恐怖、怒り、大人への不信など、抑えきれない葛藤に苦しみもがいています。
その思いを受けとめ、安心をもたらすことが必要です。そして、いのちの大切さ、戦争の無残さ、平和を守るための人々の粘り強いとりくみなどを伝えることが、人間への信頼と未来への希望につながります。
戦後、教職員は戦争の惨禍が二度と子どもたちにふりかからないことを願い、平和の大切さを確信し、平和について考え合う学びを集団的につくりあげてきました。今、かつてのように学校で戦争や平和のことを語れなくなったとの声が、現場からは聞こえてきます。
武力による正義はありえないこと、どんな理由があっても人権侵害は許されないことを理解し、憲法の理念を実現する平和な社会を築くための教育があらためて求められています。