全教障害児教育部は8月2日、文科省に対して「豊かな障害児教育を前進させるための要請書」にもとづく交渉を行いました。
交渉には、全教障教部4役など13名が参加し、文科省からは磯谷桂太郎特別支援教育課企画調査係長、谷口奈津子文教施設企画部施設助成課法規係長、小泉武士財務課専門職、奈雲太郎初等中等教育企画課調査係長が対応しました。
設置基準の策定については、従来通り「特別支援学校は障害に応じた多様な設備が必要なため設置基準はつくらない。学校設置については設置者の責任で行う」との回答でした。障害児学校の定数改善については「定数増を求めると財務省から未充足を指摘される。未充足を解決する必要がある」、障害児学級の定数改善については「平均すると3~4人になっている。標準法を改訂する場合は複式学級(障害児学級以外も)全体を考えなければならない」という趣旨の回答がされました。
障教部の障害児学級の代表者は、在籍児童生徒数が増えて6名以上の学級が多くなっていること、学年が複数にまたがっていて担任だけでは十分に対応できないこと、知的障害のない発達障害児や外国籍の児童生徒など多様な実態の子どもが在籍していること等を伝え、8人1学級を6人にしてほしいと訴えました。
障害児学校の代表者は、大規模学校になると子どもの顔も保護者の顔も覚えきれず危険であること、知肢併置でも知的障害の学校として教職員数が計算されると標準法以下の配置になってしまうこと、訪問と重複を一緒にカウントすると様々な弊害があること、単一障害だとどんなに障害が重くても重複学級にならず手厚い指導ができない等を訴え、改善を求めました。
また、交渉の冒頭には、文部科学大臣あての「特別支援学級の学級編制基準の改善を求める要請書名」を17231筆提出しました。