1953年、全国的な運動により成立した「学校図書館法」は、学校図書館単独の法律としては世界で初めての法律です。この法に基づき、公立私立を問わず、全国の学校に図書館を設置すること、司書教諭が配置することなどが義務づけられました（全国学校図書館協議会HP参照）。戦後の民主教育を豊かにつくりあげようとした国民の願いが、国際的にもすすんだ学校図書館の設置につながりました。

その後2014年の法改正で学校司書が初めて法的に位置付けられましたが、必置とはなっていません。デジタル化のすすむもとで学校図書館の役割がいっそう重要となるなか、学校図書館への予算は十分ではありません。また、この間学校司書の非正規化がすすみ、学校図書館の運営はますます厳しい状況におかれています。

学校図書館の存在は、子どもたちの成長を育み、生活をより豊かにするものです。本特集は、学校図書館のあり方を改めて考え合い、よりよい学校図書館づくりをめざす契機としたい。