「せんせい ふやそうキャンペーン」実行委員会は、9月25日、文科省に「教職員の長時間過密労働解消のためには、先生を増やすしかない!」とせんせいふやそうキャンペーン署名を提出しました。提出数は、7月25日の第一次提出に次ぐ今回の第二次提出で、累計2万8625筆となりました。
署名提出に際し、全教本部を中心に文科省前で要請行動を行いました。「せんせい ふやそう」とコールし、霞ヶ関界隈の人々に訴えるとともに、署名に託した教職員、父母・保護者の願いに応えるように文科省に迫りました。
「せんせい ふやそうキャンペーン」呼びかけ人の小畑全教中央執行委員長は、4月から始まったネットを中心にした署名に、全国各地から「助けて下さい。子どもたちに関わる仕事が大好きなのに、このままでは続けていけない」などの声が続々と寄せられていることを紹介し、「あまりにもひどい学校現場の働き方に対して、中教審が出した『学校における働き方改革』の答申は、教職員や父母・保護者・国民が望むような、一人ひとりを大切にした子どもに寄り添う教育を保障するものとはなっていない。ゆとりを学校現場に取り戻すために、人とお金をしっかりとつけるという方向にはなっていない」と指摘し、秋の臨時国会で「1年単位の変形労働時間制」の導入を可能とする法案の提出が狙われている状況について、「教職員の生活や健康、1日8時間労働の原則を壊す『1年単位の変形労働時間制』の導入を許すわけにはいかない」と強調しました。
また、全教の宮下教文局長は、「『このままでは教員が死にます。助けてください』との教員の悲鳴に対して、『長時間労働は看過できない』と答えた文科省がどんな施策を打ち出してくれるかと期待していたが、概算要求では、例えば小学校英語専科に全国でわずか1000人の配置など定数改善は極めて不十分だ」と声をあげました。さらに、「『1年単位の変形労働時間制』は超勤を隠し、『夏休みまでに教員が倒れる』との声も上がっている」と批判し、「虐待や不登校などの多くの課題がある。現場で減らすべき業務は何かを検討するだけでなく、結局せんせいをふやさないと解決しない。文科省は署名に託した声を受けとめ、せんせいをふやすべきだ」と訴えました。
署名提出では、7月25日以降に寄せられた一筆署名4765筆を提出するとともに、全教がとりくんだ「教職員の長時間過密労働の解消に向けた団体署名」411団体分を合わせて提出しました。団体署名は累計で1584団体分となりました。