2/3~2/4、福島県飯坂温泉にて、全国青年教職員学習交流集会「TANE!」が開催され、194人の青年が集い、学び、交流しました。
2009年から開催している「TANE!」。今年9回目の開催です。1日目は全体会と校種別・テーマ別分科会がおこなわれました。
全体会講師の斎藤富春さん(福島県労連議長)と白木次男さん(福島県公立小学校元教員)より、「福島の今~子どもたちと共に『希望』を紡ぐ」というテーマでお話をうかがいました。
斎藤富春さんからは、終わりの見えない原発の廃炉作業や除染の状況、賠償・支援が切り捨てられ分断させられる人々の現状、そんな状況の中でも「互いの違いを認め合い、連帯して国と東電に責任を取らせる」ために、懸命にたたかっている人々のことをお話していただきました。白木次男さんからは、震災後、「明るく元気でいなくては」と自分の不安を口に出すことできなくなってしまった子どもたちのこと、作文や劇を通して子どもたちが自分の思いを表現し、互いを分かり合い、つながり合いながら「共に生きること」を感じてきた様子をお話していただきました。
分科会では、小学校・中学校・高校・障害児学校のレポートを中心に学び合いました。2日目の講座では、「3・11と向き合う~青年からのレポート~」や「なぜ、今、道徳を『特別の教科』にするのか?」など、現地のフィールドワークを含む8つのテーマで学び合いました。参加者自身が悩みを出し合いながら他職種の青年とも交流する中で、悩んでいるのが自分だけじゃないことに気づき、幅広く学校や子どもを捉える機会をもつことができました。
「白木さんと子どもたちとのリアルな言葉のやりとりを通じて、明日への希望や生きる力や結びつきやそういったことを感じました」「新聞やテレビを見ているだけでは、本当のことは分からないと実感した。直接その場所に行ったり、当事者と会ったり話をする機会があれば、社会の形はもっと変わってくるんじゃないかと思った」「通信を通して、子どもとのあたたかいやりとりやそれを読むお家の人の姿が見えるようでした。子ども同士の交流というのが、気持ちを高めたり内容が豊かになったりすることも学べました」など参加者の感想からも、青年同士で学びを深めた様子が伝わってきました。
今までまいてきた学びの種が、各地でつながりの芽を出し始め、それぞれの学校、地域で力を発揮しはじめています。