『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年11月号 10月20日発行〉

【特集】ともに歩もう! ジェンダー平等と教育の世界へ

  • 全教共済
ニュース

「『高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について』(初等中等教育局長通知)Q&A」の撤回を求める文部科学省要請について

 全教は3月2日、文科省が1月29日に、都道府県教育委員会等の生徒指導担当者に対し、配布した「『高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について』(初等中等教育局長通知)Q&A」(以下「Q&A」)について、その撤回を求めるとともに、憲法と子どもの権利条約にもとづき、基本的人権としての政治的活動を保障する立場で指導するよう求める要請を行いました。

 全教からは、中村尚史中央執行副委員長、坂本次男中央執行委員が参加し、文科省は、初等中等教育局児童生徒課企画係広瀬章博氏と同教育課程課教育課程総括係長川口貴大氏が対応しました。
 文科省は、憲法や子どもの権利条約など法令にもとづいておこなわれることは当然としつつも、教育委員会や校長会などの要望に応えて作成したものであり、撤回はできないと回答しました。
回答に対し、「『通知』と『Q&A』の結果、現場は萎縮させられている」「外部からの政治的介入もある」「現場を信頼して任せるべきだ」とあらためて撤回を迫ったのに対し、文科省は、「憲法・子どもの権利条約の趣旨を尊重すべきことは当然」「(「通知」や「Q&A」は)生徒が自らの判断で行うことに対して制約を課そうという意図はない」「萎縮させることを目的とするものではない」としつつも、撤回には応じませんでした。
 憲法・子どもの権利条約の精神をいかすとともに、上記の回答をいかし、子どもたちに政治的教養を育むとりくみを萎縮することなく、参加と共同の学校づくりとも結んでおおいにすすめていきましょう。

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