ゆきとどいた教育をすすめる会は、12月13日、星陵会館で2015年度教育全国署名集約集会を開催しました。集会には、全国から公立・私立の高校生、保護者、教職員300人が集いました。
山口直之さん(全国私教連書記長)が基調報告。戦争法成立とそのための人づくりのための教育政策の具体化と学校現場への攻撃、財政制度等審議会などによる教育費削減の動向、私立学校での自治体間格差の広がりをはじめとする私学助成をめぐる状況など教育をめぐる情勢にふれながら、「高校生・戦後70年『未来プロジェクト』」やPTAなどとの共同の広がりなど、今年度の教育全国署名運動のとりくみと到達点について確認をしました。
各地のとりくみについて、4組から報告がありました。
ゆきとどいた教育をすすめる北海道連絡会・事務局長は、北海道議会での請願採択のとりくみについて報告。文教委員と毎年懇談を重ねながら請願項目についても吟味をし、要求についての一致点を1つずつ丁寧につくりながら、2015年度は29名(道議101名中)の紹介議員をえた経験が語られました。
神奈川・私立高校生徒会は、20万筆の署名をもって参加していると発言。「両親や兄弟に迷惑をかけたくない」「修学旅行に参加できない」「学費のために夜遅くまでバイトしている」など、学費で悩み・苦しんでいる友人のためにもと私学助成署名にとりくんだ報告がありました。
東京・私立高校生徒会からは、全校いっせいHR学習会などのとりくみや、生徒・父母・教職員による三者の署名まつりのとりくみ、街頭署名活動で1日に596筆の署名が集まった経験について報告がありました。
福岡県北九州市の保護者からは、「子どものことを考えれば一致できる、この思いを一筆に変えていける」とPTAにもよびかけ、署名をすすめた経験について報告がありました。家でも子どもたちに署名についてきちんと説明し、署名を書いてもらったこと、このことが主権者としての意識を育て成長していくことを実感した経験が語られました。
その後、各県の代表が次々と壇上に立ち、署名の集約数とそれぞれのとりくみについてアピールしました。短い時間のなかで、新たに紹介議員をえた経験や県議会での意見書採択のとりくみなど、各地の経験が報告され、共有されました。
各県アピールの最後、2015年度の集約数についての報告がありました。公立843,391筆、私立5,999,085筆、あわせて6,842,476筆のゆきとどいた教育をもとめる全国の子ども、父母・保護者、教職員、国民の願いが集約され、大きな拍手で喜びあいました。
集会の最後に、子どもたちのために教育予算を増やしてゆきとどいた教育を実現するために、2月の提出行動にむけて紹介議員を増やし、さらにひとまわり署名を増やしていくことを確認しあいました。参加者からは、「全国のとりくみに驚いた。あらためてこの署名への思いを深くした」「高校生の声に心を打たれた」「コツコツと集めた署名が県と国を少しずつ動かしていることを実感した」など、教育全国署名への確信と今後のとりくみにむけた思いが寄せられました。