『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年12月号 11月20日発行〉

【特集】登校拒否・不登校から見える景色――安心できる居場所がほしい

  • 全教共済
ニュース

全労連青年部「ユニオンユースアカデミー2014in福島」

 全労連青年部が主催した「ユニオンユースアカデミー2014in福島」に、全教青年部からも2名が参加し、被災地の労働者の方からお話を伺ったり、被災地をめぐったりするとともに、参加者と交流を深めました。

 5月31日(土)~6月1日(日)、全労連青年部主催の「ユニオンユースアカデミー2014in福島」が行われました。
 1日目は、「いわきで暮らし、働いている労働者の視点から見た原発事故と大震災」というテーマで宝鏡寺住職の早川篤雄さんからお話をうかがいました。東京電力福島第1原発の被害について、甚大な被害だが、この段階にとどまったのは奇跡。もしもまた同じような事故が起こったら、被害がこの程度で済むと思ってしまうのがおそろしい、というお話をされていました。
 その後の学習交流では、小さいお子さんがいらっしゃる管理栄養士の方、臨時教職員の方、病院で働いている調理師の方からそれぞれ、震災当時の話を伺いました。労働者として、日々関わる人たちを守りたいという気持ちを持ちつつも、一方で家族を守りたいという気持ちと葛藤しながら働いていた当時の様子を涙ながらに語って下さいました。
 特に、当時小学校に勤務していた臨時教職員の方は、すぐに福島から避難しようとしたけれども、思いとどまり福島に残ったこと、混乱の中で学校が始まった当時の様子を話してくださいました。そして今も子どもたちには心に深い傷があり、不安を抱えている、という実態を話してくださり、「震災は過去ではない。震災の影響はすぐに出てくるものと、そうでないものがある。」とお話されたのが印象にのこりました。
 2日目は、津波・原発被災地を、原発事故の完全賠償をさせる会代表委員の佐藤三男さんに案内していただきました。時間が止まったまま、震災当時のままの景色が広がる福島。未だに14万人もの方々が十分な補償も受けられないまま避難生活を余儀なくされている現実を、実際に見ることができました。
 最後には、原発事故について再度見つめ直し、これから私たちが周りの人たちに学んだことを伝え、それぞれの青年部で広げていこうと全員で確認しました。

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