中学校での武道必修化を前に、全教が全国に呼びかけた「実態アンケート」では、設備面でも、指導者面でも、深刻な実態が報告されています。文部科学省は3月9日「柔道の授業の開始を遅らせ早急に条件整備を進める」ことを認める「依頼」を出しましたが、問題は解決されません。全教は3月28日、文科省に対し「武道必修化を押しつけないことを求める申し入れ」を提出し、アンケートで報告された具体的な事例を挙げて要請しました。
3月28日(水)午後、得丸浩一教文局長と中村尚史総務・財政局長が文科省に赴き、「武道必修化を押しつけないことを求める申し入れ」を提出しました。文科省からは初中局教育企画課調査係長が対応しました。
この中で、中学校における学習指導要領の全面実施に伴って必修化される武道について、保護者・教職員はもちろん、各界から生徒の安全確保などの観点にもとづく不安、懸念の声が広がっている状況を伝え、「子どもの安全を最優先にすることを基本に、各学校が編成する教育課程と学校判断を尊重し、「武道必修化」を押しつけないこと」「安全確保を図る観点から、施設設備等にかかわる安全基準を明確にすること」の2点を要請しました。