『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年11月号 10月20日発行〉

【特集】ともに歩もう! ジェンダー平等と教育の世界へ

  • 全教共済
ニュース

全国教職員学習交流集会in岡山に65組織361人が参加 ~震災・原発事故のもとでの教育、職場要求に基づく運動、青年の要求に基づく活動など交流し、共同・連帯を強める~



 11月19日~20日、岡山市内で開催された教組共闘連絡会主催の2011年全国教職員学習交流集会には、全国から65組織、361人が、所属組織の違いを超えて、子どもと教育、くらしと平和を守る願いを持って参加しました。秋の開催になってからの集会としては最高の参加で、若い参加者も多く、教組共闘運動の継承につながる集会となりました。全教もこの成功のために奮闘しました。



 集会は、地元岡山の立石憲利さんの「桃太郎話」などの民話からはじまり、北村代表幹事(全教中央執行委員長)、大谷現地実行委員長(岡山県教職員の会代表)があいさつを述べ、磯崎・教組共闘連絡会事務局長が幹事会を代表して基調報告をおこないました。基調報告は、「構造改革」への回帰を強める民主党政権が、東日本大震災の復興、原発ゼロ、放射能の除染、公務員給与削減法案、教員免許更新制、TPP協定、普天間基地などくらし・教育・安全の重要な課題で深刻な行き詰まりに直面していること、この民主党支持を組合員に押しつける連合系組合もまた、組合員や教職員との矛盾を深めていることを指摘し、職場の要求から出発し、教育とくらしを守る願いに応える教組共闘運動の出番の情勢であることを明らかにしました。
 続けて、岩手県立高田高校(陸前高田市)の先生が、「甦れ、高田高校 ― 東日本大震災津波を乗り越えて」との特別報告をおこない、映像を示しながら、大震災と津波の被災のもとで、高校生とともにとりくんだ救援活動と学校づくりの歩みを心をこめて報告しました。分科会でも福島や宮城からのレポートが報告され、東日本大震災と原発事故のもと、子どもと学校の現状や真の復興の課題、各地での安全・安心の学校づくりの課題について探求する学習と討論がすすめられました。
 最後に、安斎育郎・立命館大学名誉教授が「原発からの脱却と核兵器廃絶への道 ― 『安全神話』に基づくエネルギー政策の転換を」と題して講演しました。アカデミックハラスメントに屈せず、放射線防護学の専門家として原発の危険を告発し続けてきた人生と重ねて、安全を無視し強引にすすめられた原発開発の歩みと問題点を明らかにしました。また、福島原発事故による放射能汚染から安全と健康を守る対策、今後の福島復興のための政策転換についても具体的な提言を示していただきました。
 その後、参加者は、生活と権利、教育条件、憲法と平和、民主教育、職場活動の5つの分科会、「社会科教科書はどう変わったか」「岡山の戦争遺跡(亀島山地下工場)掘り起こし」「通常学級における障害のある子の指導」「高校教育を考える」の4つの講座に分かれ、23本のレポート報告、講師の講演・報告から学び、とりくみを交流ました。
大阪「教育基本条例案」など2条例を許さない教職員組合共同アピール運動を呼びかけ
 同集会で、教組共闘連絡会は、大阪における「教育基本条例案」など2条例案の強行を許さない教職員組合共同アピール運動を提起し、所属組織の違いを超えて、県・支部・単組の代表者の賛同を広げようと呼びかけました。

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