『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年12月号 11月20日発行〉

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第3次補正予算編成に関する文部科学省交渉を実施



 10月24日(月)、全教は「文部科学省第3次補正予算」に対する要求書を文科省に提出し、交渉を行いました。交渉には全教から北村委員長をはじめ8名が参加し、文科省からは財務課坂本淳一教職員配置計画専門官(課長代理)以下、児童生徒課就学支援係係長、指導調査係係長、高校修学支援室企画係係長、施設企画課防災推進室災害復旧係係長、施設助成課執行係係長、EOC被ばく医療班専門職、学校健康教育課調査係係長が参加し、対応しました。
冒頭、北村委員長が「被災地の住民の期待に応えるものにしなければならない。子どもと父母への支援はもちろん、教職員への支援を行うべきだ」と挨拶を行いました。
文科省の担当者から、要求書の重点を中心に回答がされたのに続いて、やりとりを行い、文科省は「要保護が増加している。震災の直接被害でなくても対応する」などと答えました。

 「平成23年度文部科学省第3次補正予算案」は「文部科学省所管合計5720億円」の規模。「学校施設等の復旧等 1711億円」「学校施設の防災対策 2048億円」などが含まれています。
 重点要求と文科省の回答、その後のやりとりの概要は次の通りです。
 第1次補正予算で創設された「被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金」の大幅積み増しと被災地の子どもたちへの支援拡充、直接被災した児童生徒だけでなく、就学困難に対する支援を求める要求に対して、「継続的な支援が必要と考えている。24年~26年度にも基金を延長する。要保護は直接被災でなくても、今年度は他項からの流用で、来年度は概算要求で対応する」と回答しました。
 また、家庭の経済状況によって教育を受ける権利が左右されない支援策を講じると共に、高校卒業生(既卒者を含む)に対する就職支援策を講じることとの要求に対して、「高校授業料無償化は引き続き要望している。3党合意があったが重要な施策だ。24年度概算要求で、給付型奨学金を要望している」と回答しました。
 国の責任で被災校舎の新築・改築・移築を早急にすすめることとの要求に対しては、「1次補正で962億円計上し、3次補正ではさらに476億円要求している」と回答しました。
 阪神淡路大震災後配置された「教育復興担当教職員」の加配配置やスクールカウンセラー、養護教諭の複数配置、学校事務職員の加配の要求に対しては、文科省は「来年度概算要求に1000人の要求を入れる。トータルで7000人を要求している。スクールカウンセラーについては、3次補正で高校生の就職支援などのために4億円要望している」と回答しました。
 放射能汚染から子どもを守る要求に対しては、文科省は「地場産物を給食に出すことを大事にしてきたのだが。10月9日から給食の安全検査を開始した。検査費用の1/2を国が負担する」と回答しました。
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