9月2日から3日にかけて日本列島を縦断した台風12号は、全国で100人を超える死者・行方不明者を出し、学校や家屋の損害も広範囲にわたり、避難生活を余儀なくされている人たちも多くいます。
全教は9月29日と30日、甚大な被害を受けた和歌山・奈良両県に現地調査団として役職員を派遣し、義援金を当該教組に渡し、現地の調査を行いました。
奈良県を訪問した調査団は、職員住宅が流されて英語講師が犠牲になった天川中学校を訪問し、教職員からの聞き取りも行いました。職員住宅が流された翌日の4日(日)に緊急職員会議がもたれましたが、その最中に下流で土砂崩れがあったために堰止め湖になってしまい学校は2階まで水没したそうです。学校再開のめどはたたず、遠隔地の生徒のために教員が近くまで足を運んで授業を行っている地域もあります。
和歌山県を訪問した調査団は、児童3名が犠牲になった市野々小学校を訪問しましたが、全校児童40名は勝浦小学校へスクールバスで通学していました。同地域内のみくまの支援学校と県立高校では、国道が通行止めになっているため、いまだに通学できない生徒もいます。
両県の教職員は昼夜分かたず奮闘していました。特に学校事務職員は、備品の帳簿整理や転校手続きなどで忙殺されている状態でした。土日を中心に、教職員組合や災害対策本部などが呼びかけてボランティア活動なども行われています。全教は、両県を含めた被災地へのカンパを募っています。