民主党、自民党、公明党の3党幹事長は、8月9日、「3党合意」の確認書を取り交わし、「高校授業料無償化」の見直しの検討も掲げました。9月2日就任した野田首相も、「3党合意」遵守を表明しています。
新内閣のもとで臨時国会が招集された緊迫した情勢の中で、9月14日、全教・日高教・教組共闘が主催して「『高校無償化』の見直しに反対し、教育費無償化の拡充を求める懇談会」が衆議院第2議員会館で開催され、様々な団体から100名が参加しました。
全教・日高教・教組共闘主催の懇談会が、9月14日、衆議院第2議員会館多目的会議室でおこなわれました。広範な参加者でさまざまな角度から意見を交流しようと、国会議員や労働組合、市民団体、父母、教職員に加えて、高校生や大学生が参加しました。
同じ頃、野田新首相は、衆議院本会議で「高校無償化」見直しを検討する「3党合意」を「誠実に履行していく」と答えました。懇談会に参加した日本共産党・宮本岳志衆議院議員は「『高校無償化』を決めたとき3年後に見直しをおこなうことにしたが、それは不十分さを改善するための見直しで、自民党がいう『所得制限をつける』などではない。後退することがないよう国会論戦でがんばる」と力強く発言し、本会議に戻られました。
懇談会では、北村委員長が主催者を代表して挨拶し、今谷書記長が「高校無償化」と「見直し」の経過を説明しました。
発言では、横浜の定時制高校生が「『高校無償化』はすごく助かっている。教育を受ける権利を守るために続けてほしい」と訴え、大学生が「対象である高校生の声を聞き取る活動で見直しを止めたい」と決意を述べました。また、中学校の教員から「中学生がお金の心配をしないで高校に行けるようにしたい」、私学の立場から「『私学も無償に』をすすめる上でも『高校無償化』の見直しは許されない。力を合わせて頑張りましょう」と力強い声が出されました。このほかにもいろいろな立場の方が、それぞれの思いで発言され、私たちの運動に確信のもてる懇談会となりました。
懇談会の後、全国から集まった参加者で衆議院文部科学委員、参議院文教科学委員に要請行動をおこないました。