全教は11月17日、デジタル庁・総務省・文科省・経産省が合同で策定中の「教育データ利活用ロードマップ」について、文科省に要請書を提出しました。
この「ロードマップ」には、「教育データ利活用の目指す姿」や「データ蓄積と流通の将来イメージ」などが示され、最後には「デジタル社会を見据えた教育の在り方の見直し」が示されています。
子どもと保護者、教職員の同意なしに、膨大な個人情報が「利活用」の対象とされ、民間大企業の商業目的に使用されることすら可能であること、学習履歴などがデジタル化され、一生ついてまわるしくみであることなど、子どもや教職員の権利にかかわる重大な問題があり、また、学校と教育、教職員のあり方を大きく変えてしまうものです。
全教は、これらの問題点を指摘するとともに、それほど重大な事柄についての意見募集が、行政手続き法に基づく意見公募(パブリックコメント)ではなく、デジタル庁の「PoliPoli(β版)」という民間企業が運営する意見募集プラットフォームのみで行われていることは不適切だとして、全教などの教育団体に説明し、意見聴取する機会を設けること、法に基づいたパブリックコメントを実施することなどを求めました。
今後、「ロードマップ」の問題点を解明するとともに、デジタル庁などに対する要請を強化していきます。