『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年11月号 10月20日発行〉

【特集】ともに歩もう! ジェンダー平等と教育の世界へ

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教育改悪3法案反対!子どもと教育の未来をひらく6・1中央集会を開催! 諸悪法阻止のたたかいと結んで国民の世論を大きく



 教育改悪3法案反対!子どもと教育の未来をひらく6・1中央集会が、東京・日比谷野外音楽堂で開催されました。国会では、改憲手続き法案の強行に続き、教育3法案をはじめ、年金「救済」法案や社保庁解体・民営化法案、イラク特措法延長法案など、国民合意のない諸悪法を今国会で強行突破しようと安倍内閣は暴走し続けています。


 国会会期末となる6月23日まで3週間余となったこの日、私たちの運動をさらに盛り上げるとともに国民の世論を高め、教育改悪3法案の廃案をなんとしても勝ち取る決意を固め合った、この集会には約1500人が参加し、集会終了後には国会請願デモを行いました。
 この集会は、国民大運動実行委員会、東京地評、全教、教組共闘、子ども全国センター、憲法・教育基本法全国ネット、東京教育連絡会の7者が共催しました。

〝運動と世論が大きく政治を動かしている〟本集会を契機にさらに飛躍を  
 国会情勢報告に立った日本共産党の穀田恵二衆議院議員(国会対策委員長)は、国民の間に不安が広がっている「消えた年金」問題など、解決をはかるべき国の責任を安倍内閣が放棄し、しゃにむに諸悪法を強行していることを糾弾。さらに、「国民投票法案、そして教育改悪3法案でも、国民の声を聞かず、まともな審議を行わないという点で同じだ」と述べ、「暴走」安倍内閣を批判しました。一方で、「この『暴走』は、国民との間では大きな矛盾を広げている」とし、大増税などくらしをないがしろにする政治への批判が大きく高まっていること、憲法守れの声が大きく広がっていることを指摘。「みなさんの運動と世論が、大きく政治を動かしている。今日の集会を契機に運動を発展させ、教育改悪3法案を廃案にしよう。そして、子どもと教育の未来をひらく、新たな大道へ向かうためにともに力を合わせて奮闘しよう」と呼びかけました。

国会情勢報告(日本共産党 穀田 恵二 衆議院議員)の発言全文

続いて、自由法曹団幹事長の田中隆弁護士と梅原利夫和光大学教授が連帯あいさつ。 
 
教育3法案は改憲手続き法に勝るとも劣らないからくり法案  
 田中隆弁護士は、「教育3法案は改憲手続き法に勝るとも劣らないからくり法案で、そのことが審議の中で明らかになった」として、教員免許法改悪案では、答弁の中で教育委員会の顔色を伺う教員をつくれと言っているのと同じであることが明らかになり、「首を切るかつなぐかにかかわる重大な法案なのに、どんな手続きが予定されているか法文からはまったくわかない。こんな法案はからくり法案もしくは、欠陥法案と言う他にない」と強調。地教行法改悪案についても、「いじめ自殺を放置できないから」としていた最初の説明が、「国旗の掲揚とか国歌の斉唱が行われない学校があったら、指導要領に違反をしているから是正要求をする」と答弁していることをあげ、「国旗・国歌に限らず、指導要領に反する教育が行われると政府が見たら、是正要求を振りかざして、直接に介入することができるということになる。これまた、からくり以外の何ものでもない」と指摘しました。さらに、からくり法案の審議のやり方について述べ、「どうしてもからくりがばれないうちに可決して、参議院選のポイントにしたい。憲法と教育に対するこれ以上の冒涜はない」と批判しました。
 また、規制改革会議の第1次答申や教育再生会議の第2次報告の内容を紹介し、「教育改悪3法案のねらいが、企業のための差別分断の教育をすすめるためのものであり、子どもを犠牲にする教育であることは答申や報告が自ら認めている」とし、そのことを広めていく必要性を強調しました。

連帯あいさつ①(自由法曹団幹事長 田中 隆 弁護士)の発言全文

教育現場に困難生み出す誤った認識に対し、私たちの教育実践すすめよう  
 梅原利夫和光大学教授は、「教育にとって重要なことは、教師や親、教育関係者が子どもの最善の利益とは何かを自分たちの頭で考え、見つけ出し、自主的に力を合わせて働きかけることだ。しかし、今の政府や文科省は、このような姿勢とはまったく反対のことをやっていると言わざるを得ない」と述べ、全国一斉学力テストで子どもや学校、地域がランク付けられ、競争の教育にのめり込まされようとしていること、教育改悪3法案では「公共の精神」や「愛国心」などが学校教育目標の中に掲げられ、目標の実現のために学校現場や教師を強制する、また学校の中に6種類もの階層を設け、あまつさえ給与の差をもって、先生方を差別しようといることなどを指摘するとともに、教育再生会議の報告についても言及。「この報告では、本来『人間像』と言うべきところがすべて『人材』とされている。教育再生会議は、グローバルな大競争時代を勝ち抜くための材料としてしか人間を見ていない」と述べ、教育再生会議が「再生」しようとしているのは国家が求める「学力」と「規範意識」であり、「教育の現場に新たな困難を生み出している。『教育困難再生産会議』と言わざるを得ない」と批判。こうした間違った認識に対し、「私たちは法律の成立に反対するだけでなく、日常の教育実践の中でこれら誤った考え方を克服する実践をすすめていかなければならない。私たちの教育実践は創意工夫を重ね、したたかにそしてたしかな足取りですすめていきたい。私たちの実践をさらにさらに推しすすめようではありませんか」と訴えました。

連帯あいさつ②(梅原 利夫 和光大学教授)の発言全文 はコチラ

◇◆◇教育改悪3法案反対!子どもと教育の未来をひらく6・1中央集会◇◆◇(敬称略)
 
 開会あいさつ   高田 公子 新日本婦人の会 会長 
 
 政党あいさつ   日本共産党・国会対策委員長 穀田 恵二 衆議院議員 
 
 連帯あいさつ   自由法曹団 幹事長 田中 隆 弁護士 
 
 連帯あいさつ   梅原 利夫 和光大学教授 
 
 閉会あいさつ   米浦 正 全日本教職員組合 中央執行委員長 
 
 集会アピール
 
※これらの発言は、本HP管理者(当時)がまとめたものです。

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