『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年11月号 10月20日発行〉

【特集】ともに歩もう! ジェンダー平等と教育の世界へ

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教育改悪3法案は廃案に!6・13中央行動を実施!



 全教と教組共闘、子ども全国センター、憲法・教基法全国ネットは、国会会期末まで10日あまりとなった13日、教育改悪3法案をなんとしても阻止しようと中央行動を実施。
 この行動には、全国と首都圏からおよそ300人余が参加し、国会議員要請行動、国会前座り込みを展開しました。

 また、18:30から「安倍内閣の暴走を許すな!国民の年金を守れ!教育3法案、社保庁解体、公務員制度改悪、労働法制改悪などすべての悪法の廃案を!6・13中央決起集会」が開かれました。

一連の悪法阻止のたたかいと結合し、教育改悪3法案の廃案を 
 
 13:15から開催した「教育改悪3法案反対!学習決起集会」で、開会あいさつした子ども全国センターの浜林正夫代表委員は「国会会期末まであと実質1週間余。安倍内閣はいくつかの法案を成立させようとゴリ押ししている。国民投票法以来の悪法ラッシュであり、教育改悪3法案もその一つだ。しかし教育にゴリ押しはなじまない。主要な点は論議されないまま何時間やったから採決するというのは、たいへん非常識な運営だ」と批判しました。
 続いて、国会報告に駆けつけた日本共産党の井上哲士参議院議員は、「いま国会は強行採決が日常茶飯事という異常事態になっている」と強調。「〝政治とカネ〟の問題や〝消えた年金〟問題などで内閣支持率が低下に歯止めをかけようと、安倍内閣はさらに強行な姿勢をとってきている。一連の悪法阻止のたたかいと結合し、教育改悪3法案の廃案を勝ち取るたたかいを大きく広げよう」と呼びかけました。
 また、「教育改悪3法で『教育への国の関与が大きくなる』と報道されているが、どういう人づくりをめざすか明らかになっている」と述べ、〝靖国DVD〟や徳育の教科化などをあげながら、〝美しい国〟と称して国家統制をねらい、「お上にたてつくものは監視する」という安倍内閣の危険性を指摘しました。
 
文科省〝委託事業に『靖国DVD』を使って教える事業は含まれない〟と明言 
 
 全教の山口隆副委員長は情勢報告で、13日午前中、子ども全国センターとして文部科学省に対し、「靖国DVD」を使って教える日本青年会議所(JC)の事業を文科省「新教育システム開発プログラム」委託事業とすることの取消しを求めて、交渉を行ったことを紹介。「私たちの厳しい追及の結果、文科省は〝文科省がJCに委託した事業に『靖国DVD』を使って教える事業は含まれない〟と明言させることができた」と述べ、これにより、「今後各地域のJCが文科省のお墨付きを得たとして、学校に「靖国DVD」を持ち込む事は一切できなくなることになり、重要な到達点を築いたといえる」と指摘しました。
 また、教育改悪3法案について、「この間の国会審議をとおして、教育改悪3法案のよこしまなねらいと重大な問題点が明らかになった」と指摘。その上で国会会期末まであと10日となった今、「参議院では教育改悪3法案をはじめ、重要法案が目白押し。安倍内閣は、会期延長までほのめかして、これらの悪法をすべて強行しようとねらっているが、事態はそう簡単ではない。昨日の朝日新聞は、今後の国会運営は、『針の穴をとおすほどの綱渡りをしなければならない』と書いている」と指摘し、「現局面は、安倍政権と国民とのがっぷり四つに組んだ力相撲の最中にある。いよいよ最終盤、渾身の力をふりしぼり、何としても教育改悪3法案を廃案に追い込もう」と訴え、参議院議員への要請を強めること、最後までビラを余すことなく宣伝行うことなどを提起しました。

情勢報告全文:山口隆 全教副委員長 

各界・各地から教育改悪3法案は廃案にとの決意次々と 
 
 各界・各地からの廃案に向けた決意表明では、「田植えや稲刈りなどの体験農業や学校へ出向いての出前授業、また農作物を地元の学校給食に使ってもらうなど、農民連は学校、子どもたちとのつながりを強めている。教基法闘争にとりくんで教育は国民的な課題だと感じた。教育改悪3法案の廃案めざし、大きく共同と連帯を広げ、がんばり抜く」(農民連・上山さん)、「最果ての北海道の地でも奮闘している。北海道では改悪教基法の先取りともいえる高校複線化、差別化しようなどとの動きがある。3法案がとおったらとんでもないことになる。がんばりたい」(北海道高教組・松野さん)、「かつて〝東の東京、西の広島〟と言われたが、全国的に管理統制が強まっている感じている。広島でも、教育改悪3法案の廃案をめざし、広範な組織団体に呼びかけてとりくんでいる。子どもたちの未来のため、国民の教育のため、そして私たち教職員のプライドと暮らしのため、団結してがんばりましょう」(全教広島・福岡さん)、「衆議院から傍聴行動に欠かさず参加し、毎月曜日には浦和駅で埼高教とともに宣伝行動を1年以上続けている。安倍内閣の手法は強引の一言につきる。しかも同時多発的だ。個々の対応はもちろん、一連の攻撃の大本にある憲法から逸脱する特異な歴史観・価値観にもとづく国づくり、格差社会をおしすすめる施策全体に対する反撃を大きく構えたたかいを展開する必要がある。参議院選挙は絶好の機会だ。がんばりたい」(埼教組・浅井さん)など力強い発言が続きました。
 
 参加者はこの後、242人の全参議院議員に教育改悪3法案を廃案にするよう要請行動するとともに、国会前座り込み行動を展開しました。

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