2022年3月26日に、全国の教職員組合や市民のみなさんによびかけ、憲法闘争交流集会を開きました。
第1部は三上智恵さん(映画監督・ジャーナリスト)をオンランでお迎えし「復帰50年の沖縄を襲う 沖縄戦再来の危機」というテーマで、ウクライナや沖縄を通して、平和と教育の視点で講演してもらいました。三上さんは、12才の時に、戦争を止めたいという思いをライフテーマにされたことと重ねながら、教職員の私たちへの期待を託されて語りました。
軍隊は住民を守るのか?と問いかけ、「標的の村」「戦場ぬ止み」「標的の島~風かたか」「沖縄スパイ戦史」の映画をつくった思いや、南西諸島の軍事基地化が進行している実態を語りました。また、政治というのは、「考え方の違う人どうしが、お互いに安心して生きていくために、よりよい方向を探りあって実現しようとする行為」、「先生方は臆することなく政治を語ってほしい」と語りました。
2部は、京都、広島、埼玉の教職員の3人と三上さんを交えてディスカッションをしました。
平和学習はなんのため?
・過去の歴史を知って未来を考えたい。歴史が風化されてきている問題にも。
・戦争の被害だけ学ぶと、被害者になりなくないから武力をという発想になる。今ある戦争を読み解き、止めるための平和学習をしないと意味がない。
武力に頼らない平和とは?
・絶対に攻められない国になるために英知を使おう、例えば世界中から青年を招いて医師を育て、全世界から無医村をなくすような予算の使い方はどうだろう。
・国連憲章では「戦争は障害者を作り出す最大の暴力」とある。当たり前の生活を安心に
送ることが平和。それと対極にあるのが戦争。平和運動をこれからもしていきたい。
・障害者は社会の「足手まとい」と言われる。この子たちが生きる意味、大事さが共有できる社会に。
・日本がやってきたことの実相を教えて、子どもたちと考えていく平和教育が大事。
・人間は自分が敗北感しか味わえないことに向かうのが下手。先生たちも、折れそう、負けそう、でも、子どもたちの風かたか(防波堤)になって。社会はみんながつくっていくものだから。
3部のグループディスカッションは、参加者全員で小グループの感想交流をしました。「今、何をしたらよいのだろう」「何のために平和学習をするのか」について、もやもやしていること、問題意識やとりくみを率直に交流し、考え合いました。憲法を守るだけではなく、憲法を機能させていくには何が必要か考えを深める集会となりました。