全教は2月13日、全教結成20周年記念行事として「国際フォーラム」を全国教育文化会館にて150名を超える参加で開催しました。海外から韓国全国教職員労働組合キム・ソッキュさん、フランス統一労働組合連盟・中等学校教員組合アンリ・ヌリさん、アメリカ電気無線機械労働組合バレット・ゴフさんが参加し、各国の教育事情と教職員組合運動について報告しました。
写真:海外代表ならびに開会あいさつする全教の山口隆委員長
「国際フォーラム」の冒頭主催者挨拶をおこなった全教山口隆中央執行委員長は、このフォーラムの目的として「各国の教育事情とそのもとでの教職員組合運動について学びあい、今後の運動にいかすとともに、この間前進させてきた全教の国際活動をふまえ、いっそう国際連帯の活動を前進させることにある」と述べました。
韓国のキムさんの報告で、2008年からの反動的政府により新自由主義教育改革が進められていること、具体的には教員評価制度による教員管理、全国一斉学力テストの学校ごとの成績の順位を公開していることなどが報告され、それに対抗して自治体選挙では6人の教育長に進歩的な人が勝利するたたかいをしてきたことが報告されました。
左から、アメリカ、フランス、韓国の代表の皆さん
フランスの中学校教員組合のアンリさんは、フランスでも管理職の独壇場となる教員評価がおこなわれ、年金改革・賃金の凍結など経済危機を労働者に支払わせようとしていることに、真っ向から反対し、公共のサービスである教育の質を守るたたかいをしていることが報告されました。最後にアメリカのバレットさんは、アメリカでも公務員に対する攻撃が厳しいこと、教育でも民営化の動きでバウチャー制度が導入され、学力テストの点数によって学校予算配分がされており、組合としてたたかっているが大変厳しいと報告されました。
その後の質問で、子どもの状況、ともに運動する高校生の姿、大学生の就職問題、たたかう教職員組合の姿などが語られ、内容がより深まった「国際フォーラム」となりました。今後も世界と連帯し運動していくことの重要性を参加者とともに確認し、フォーラムを閉じました。