『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2025年1月号 12月20日発行〉

【特集】障害のある人のいのちと尊厳―優勢思想をのりこえる

  • 全教共済
ニュース

2.26子どもと教育を語るつどい「子どもの貧困の克服をめざしてー『教育費の無償化』を検証し、今後の方向性をさぐるー」を開催

 2月26日、「子どもと教育を語る2011」を、子ども全国センター、日本子どもを守る会、全教、教組共闘連絡会、憲法・教育基本法全国ネット主催で開催しました。高校生、大学生の実態報告の後、東洋大学の藤本典裕さんが「教育費無償化はどうあるべきかー教育の権利にてらしてー」という演題で講演し、参加者で交流しました。


写真:開会あいさつをする堀尾輝久さん(子ども全教国センター代表委員)

 定時制高校生は、約千人に「授業料無償になったけどアンケート」をとりくんで、「授業料が無償になっても、学用品や交通費など負担は変わらず困っている」と回答した人が公立でも40%を超え、私学では70%を超えることなどを報告しました。大学生からは、1日400円の食費で生活しており、学費がかかり「親に申し訳ない」と思っている人が多い実態が報告されました。講演した東洋大学の藤本典裕さんは、「教育を保障するのは国であり、お金で教育を買うのはおかしい。教育の受益者は個別分散的なものではなく、国民すべてが教育の受益者であると、指摘されました。

 交流の中では、演劇鑑賞費が自己負担になり受益者負担がすすんでいることなどの実態が出される一方、毎年貧困をテーマにとりくんでいる(東京)、奨学金の会で署名とりくんでいる(学支労)、給食費無償化がすすんでいる(千葉・市川市、兵庫・相生市)、「教育提言2011」を発表した(全教)と、とりくみがすすんでいることが報告されました。また、子どもの貧困の克服のためには、親の労働と雇用の確保が大切、権利としての無償の教育はどうあるべきか論議していこうと、方向性が示されました。
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