全教は、大阪「2条例案」の撤回を求め、今谷書記長の談話を発表しました。
修正を余儀なくされた新たな「2 条例案」からは、9 月の「教育基本条例案」で保護者の「努め」まで明記していた部分は削除されました。また、教職員の「人事評価」は相対評価から、いわゆる「絶対評価」に変えられています。しかし、「2条例案」の危険な本質はそのままです。
第1は、政治権力による教育介入を正当化している点です。第2は、ILOユネスコ「教員の地位に関する勧告」が示している「教職における雇用の安定と身分保障」に反する点です。第3は、子どもたちに競争を煽り、格差を助長しようとしている点です。第4は、憲法と戦後民主教育を否定している点です。
国連子どもの権利委員会により「高度に競争主義的」と指摘を受けた子どもと教育にかかわる現状の改善には、競争と管理、強制の教育ではなく、憲法と、子どもの権利条約の精神を生かした教育の実現こそ重要です。そしてそのための抜本的な教育予算の拡充と教育条件の改善が切実に求められています。「大阪維新の会」による「2 条例案」は、そうした子ども、父母、教職員、国民の願いに背くものです。
全教は、政治と教育のファッショ的支配を許さないたたかいに全力をあげる決意です。