全教は、6月6日にスポーツ庁「運動部活動の地域移行に関する検討会議」がスポーツ庁長官に提出した、今後3年間を目途に中学校において休日の運動部活動から段階的に地域移行していく方針を示した「運動部活動の地域移行に関する検討会議 提言」に対する書記長談話を発出しました。
中学校における運動部活動は、子どもたちのスポーツ要求に根差し、その興味や関心にもとづいた自主的活動として、人間的成長・発達にとって重要な意義を持ちます。
しかし、勝利至上主義による指導や過度な練習、体罰や人権を無視した管理的指導などの問題と同時に、教職員の長時間過密労働の大きな要因となっています。
「提言」の示す休日における部活動の地域移行をすすめるとしても、すべての子どもたちのスポーツ要求を権利として保障する条件整備をおこなった上で、各地域や子どもの実態を踏まえた教職員・地域でのていねいな合意づくりを前提とすべきです。3年間での条件整備や関係者との合意形成は現実的でなく、家庭の経済的理由により参加できないことや地域間格差が生じることなど大きな混乱を起こす危険性があります。日程ありきの拙速な地域移行を押しつけるべきではありません。