文科省は教員免許更新制を廃止し、この4月より「新たな教師の学びの姿」の実現のために、研修履歴をプラットフォームに蓄積し、それをもとに受講奨励をおこなうこととしています。文科省は「一人一人の教師の個性に即した個別最適な学びの提供、校内研修等の教師同士の学び合いなどを通じた協働的な学びの機会確保が重要」としていますが、新たな「管理」につながらないか懸念されます。
教育公務員特例法は、「教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研修と修養に努めなければならない」と規定するとともに、教員が自主的に研修をおこなう権利を定めています。しかし、学校現場の長時間労働のため自主的研修を勤務時間内におこなうことが困難な状況があります。全教がおこなった勤務実態調査では、「もっと時間を
かけてとりくみたいことは何か」の問いに、47.5%の教員が「自主的な研修や自己研鑽」と回答しています。忙しい中でも学びたいというのは教師の願いです。
本特集では、さまざまな制約の中でも豊かに学んでいる全国の教師の学びのとりくみから、あらためて教師にとっての学びについて考え合いたいと思います。