いま社会のさまざまな分野で、デジタル・トランスフォーメーション(DX)という言葉が聞かれます。教育分野でも「教育DX」実現に向け、「教育ダッシュボード」など教育データを利活用しようとする具体的なとりくみも一部自治体ではじまりました。
学校現場のデジタル環境整備がすすむことで、教科指導にあたっての工夫、校務の効率化がはかられるなどの面もあります。しかし同時に、政府主導で「教育DX」が強引にすすめられることで、教育の市場化・公教育の破壊がすすむのではないか、子ども・教職員の個人情報の集約・管理による統制がおこなわれないか、セキュリティの問題や子ども・教職員の健康被害など多くの懸念があります。
今特集では、教師の専門性にもかかわって重要な課題である「教育DX」の現状や問題点を明らかにし、考え合う機会にしたいと思います。