ロシアによるウクライナ侵攻がはじまって3年目を迎えます。また、パレスチナ・ガザ地区では、イスラエル軍による攻撃によって多くの命が奪われています。こうしたなか、即時停戦をもとめる世論や、ジェノサイドに対する抗議行動が世界各地で広がっています。
いま、平和憲法を持つ日本が役割を発揮するときです。しかし、日本政府は、「台湾有事」などを口実に、軍事費の増大、「安保3文書」の具体化をはじめ「戦争する国づくり」を急速に進めています。4月の日米首脳会談では共同声明を発表し、日米同盟のさらなる強化を進めようとしています。
こうしたもとで、子どもたちが平和について学び、考え合う機会を保障していくことがとても大切になっています。しかし一方で、学校現場では、深刻な長時間労働や教育の管理統制が強まるなかで、「平和教育を実践しにくい」「職員室で政治の話題をしづらい」といった現状があります。
本特集では、全国各地でおこなわれている平和教育の実践や、若者のとりくみなどに学びながら、今日における教育の役割について考え合いたいと思います。