学校給食は、子どもたちの適切な栄養の摂取という役割を持つとともに、食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけるための生きた教材でもあります。給食を通して、食材・食品の栄養とはたらきを学び、生活をも見つめ直す機会になるだけでなく、苦手なものが食べられた喜びを感じ、友だちと関わりながら食べることで子どもたちの成長にもつながっています。
子どもたちに安心・安全でゆたかな学校給食を保障するためには、自校直営方式で、学校栄養職員・栄養教諭を1校1名配置することなど、行政の責任でおこなう必要があります。しかし、現在、自校直営方式からセンター方式への切り替え、センター方式の大規模化、民間委託化など、財政効率を優先した政策が進んでいます。
本特集では、給食無償化が全国的に広がり関心が高まっているいま、学校給食をめぐる課題をとりあげるとともに、全国各地での実践に学び、あらためて教育としての学校給食のあり方について考え合いたいと思います。