2024年8月27日、中央教育審議会は「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について〜全ての子供たちへのよりよい教育の実現を目指した、学びの専門職としての『働きやすさ』と『働きがい』の両立に向けて〜(答申)」をまとめ、文部科学大臣に手渡しました。
教職員の長時間労働が大きな社会問題となっているもと、「審議のまとめ」を受けておこなわれたパブリックコメントには、わずか2週間で1万8354件もの意見が寄せられるなど、教職員にとどまらず多くの保護者・国民の関心が集まっていました。しかし、「答申」はさまざまな理由を述べて、教職員増による授業の持ち時間数の上限設定、時間外労働に対する手当支給など、教職員の長時間労働解消を求める切実な声に背を向け、さらには「新たな職」の導入を盛り込むなど、教職員間の分断、管理強化を強めるものになっています。
本特集は、「答申」の具体化を許さず、真に教職員の長時間労働を解消させるたたかいを全国で進めていくために、その問題点を明らかにしたいと思います。