改訂学習指導要領の全面実施に伴い、3つの観点別学習状況の評価がすでに小・中学校でおこなわれています。とりわけ「主体的に学習に取り組む態度」をめぐって、現場での様々な混乱が生じています。子どもの内面を「態度」で評価することが、子どもたちの「主体的」であろうとする心を傷つけ、結果として主体性を奪うことにならないか。評価の本来の目的は、子どもたちの主体的にとりくむ態度を育てることではないか、と考えます。
また、「育成すべき資質・能力」に基づく学習評価のあり方は、評価そのものが子どもたちの活動や内面を締めつけ、憲法や「子どもの権利条約」に背くことにつながるのではないかと危惧する声もあります。高校への導入実施に向けては、高校入試や大学入試への影響についても懸念が広がっています。
本特集では、観点別評価に関する疑問や悩みを交流するとともに、評価のあり方について、あらためて考え合うための一助としたい。