夏休みを迎える前に
まもなく夏休み――しかし、家庭でのびのびゆったりのかつての夏休み像はもはや遠いものとなっています。共働きの多い現状では、多くの小学生は学童保育や地域の児童館などで過ごし、中・高校生は部活や補習、あるいはアルバイトに追われる生活を送っています。
コロナ禍のもとで授業時間を確保するために、またエアコン設置により夏休みを短縮した自治体も多くあります。そして、ほとんどの学校は夏休み中にたくさんの宿題を子どもたちに出しています。子どもたちにとって、夏休みは決して自由を満喫できるものではないようです。
子どもの貧困や虐待が深刻化するなかで、夏休みを家庭で安心して過ごすことのできない子どもたちも増えています。地域や学校が連携して子どもたちを見守ることがいっそう求められています。
本特集は、どの子どもも夏休みに豊かに成長することを願い、夏休みについて考え合う一助としたい。