『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2024年10月号 9月20日発行〉

【特集】教職員の長時間労働と「中教審答申」を問う

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2014年全国青年教職員平和の旅(ポーランド)

 2014年12月26日~31日、「2014年全国青年教職員平和の旅」が36名の参加で無事催行されました。アウシュビッツ強制収容所のあるオシフィエンチムや、古都クラクフ、首都ワルシャワを巡る、歴史と文化に触れる旅となりました。



 ポーランドを巡る6日間の旅は、オシフィエンチムからスタートしました。-7℃で風も吹く中でのアウシュビッツ強制収容所やビルケナウ強制収容所の見学は、当時収容されていた方たちの暮らしを思い起こさせるものでした。オシフィエンチムでは、国際青年交流センターに宿泊しました。この交流センターはドイツのNGO団体とオシフィエンチム市が建てたもので、異文化・多文化とは何かを知り、なぜこのような悲劇が起きたかを学ぶ場になっていることがスタッフとの交流を通してわかりました。



 クラクフでは、世界遺産のクラクフ歴史地区を中心に観光しました。中世から栄えた都市の美しさは目を見張るものがありましたが、クラクフで一番記憶に残ったのは、戦時中ユダヤ人をかくまっていた女性のお話でした。戦時中のくらしや、ユダヤ人をかくまうようになった経緯などを聞き、「一人の命を救うことは、全世界を救うことになる。私たちの行為がナチスへ対する抵抗だった」というお話に心を打たれました。



 ワルシャワでは、「子どもの権利条約」にも深くかかわるコルチャックが運営していた孤児院を訪問し、コルチャックがどのような思いで子どもたちと関わろうとしていたかを学びました。
 参加者からは「アウシュビッツは想像を絶するものだった。普段の生活では、平和について考えることが少ない。この旅で改めて考えることができた」、「何かを伝えるためには、ものごとをしっかりと見つめることが必要なことだと思った」などの感想が寄せられました。6日間という短い期間でしたが、ポーランドの方との交流、参加者同士の交流も深まり、充実した旅となりました。
 来年も全国青年教職員平和の旅は開催予定です。

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