『クレスコ』

現場から教育を問う教育誌

クレスコ

〈2025年1月号 12月20日発行〉

【特集】障害のある人のいのちと尊厳―優勢思想をのりこえる

  • 全教共済
専門部

2008 全国寄宿舎学習交流集会 in 山梨のご案内

 全国寄宿舎学習交流集会(主催:2008全国寄宿舎学習交流集会実行委員会、後援:全日本教職員組合障害児教育部、寄宿舎共同行動実行委員会)が、「よっちゃばれ 山梨に! 語るじゃん 寄宿舎教育!」をテーマに、8月1〜3日の日程で山梨県で開催されます。田中孝彦都留文科大学教授の「特別支援教育の中で、子どもの声を聴く」(仮)と題した記念講演をはじめ、7つの講座、7つの実践分科会など盛りだくさんの内容となっています。
 
全国の仲間のみなさん! 
 昨年4月から、条件未整備のまま「特別支援教育」がスタートし1年が経ちました。この間、学校や子どのたちを取り巻く教育環境や条件整備面はどのように変わってきたのでしょうか?教育現場で働く私たちは、子供の実態にあった教育・学校づくりをすすめていかなければなりません。
 集会テーマにもあるように全国の寄宿舎指導員・舎監はもとより、学部教職員や保護者のみなさんなど、障害児教育にかかわるたくさんの人がこの山梨に集い、学び合い、文化に触れ合える集会となりますよう企画しました。みなさんの参加を心よりお待ちしています。

■記念講演■

 講師:田中 孝彦さん(都留文科大学教授)
 演題:「特別支援教育の中で、子どもの声を聴く」
 
 三年前の高知集会の時は、「子どもたちの声を聴き、憲法・教育基本法の価値を考える」の演題で講演していただきました。今回は、特別支援教育の中で、いかに子どもの声を聞くことが重要なのか、目の前にいる子どもたちを通して、社会、教育、子育て、福祉等さまざまな分野から考える大切さなど語っていただきます。

■特別報告■

 報告者:金崎 満さん(元七生養護学校校長) 
 「『こころとからだの学習』から『裁判』まで」

 都立七生養護学校で「行きすぎた性教育が行われている」と都議会で質疑があった後に、都教委から停職や降格の処分を受けた当時の校長、金崎 満さんが都を相手取って処分の取り消しを求めた訴訟を起こしました。
 今年2月に都教委の懲戒取り消しの判決となりましたが、実質的な処分理由である性教育の是非については触れられないものでした。都教委の異常な教育介入と学校支配の実態をとらえながら共に考えてみましょう。

■おはよう講座■

 ①「寄宿舎教育の基礎・入門」(清田道子さん・全教寄宿舎事務局)、②「寄宿舎の賃金・定数・勤務の学習」(永崎靖彦さん・全教寄宿舎事務局)、③「福祉制度入門」(小泉晃彦さん・現地コーディネーター)、④「親子で楽しむ音楽療法」(山本久美子さん・宇都宮短期大学准教授)、⑤「子どもの見方・発達のとらえ方—実践をまとめよう—」(小野川文子さん・全教寄宿舎事務局)、⑥「特別支援教育と寄宿舎」(杉浦洋一さん・全教障教部部長)、⑦「見学ツアー」(現地山梨の知的障害者施設 山梨クリナースが経営するパン屋さんと、盲と肢体不自由、両校の寄宿舎が合築された『ひびき館』を見学します)など7つテーマで講座を開きます。

◆第1講座◆「子どもを主人公にした寄宿舎づくり」

[講師:廣瀬信雄さん(山梨大学教授)]
 舎生を主人公にした生活づくり、あそび、文化豊かな行事の創造、自治的な活動など。

◆第2講座◆「保護者・学部との連携・共同による寄宿舎づくり」

[講師:高橋 信一さん(全教障教部事務局次長)]
 学部担任との共同実践、また、保護者や学部との連携を豊かにすすめる上での工夫、課題などを明らかにする。

◆第3講座◆「障害の重い子の生活づくり——発達障害・「問題行動」を中心に——」

[講師:里美達也さん(帝京学園短期大学)]
 発達障害・「問題行動」など子どもの実態をとらえ、日課づくりや集団の取り組みなど障害の重い子の生活をどうつくっていくか。

◆第4講座◆「思春期・青年期の実践」

[講師:未定]
 多感な思春期・青年期の舎生たちの心に寄り添ったとりくみとは?自分探し、自分づくりを支援する寄宿舎のとりくみ。

◆第5講座◆「成人期の実践」

[講師:近友徳次さん(大阪市盲寄宿舎指導員)]
 年齢・生活実態・要求の異なる成人期・高齢者とともにつくる生活、社会自立への独自のとりくみなど。

◆第6講座◆「生と性を考える」

[講師:金崎満さん(元七生養護学校校長)]
 生活の場だからこそ豊かに展開できる「生と性」へのアプローチ。

◆第7講座◆「特別支援教育と寄宿舎の役割」

[講師:杉浦洋一さん(全教障教部部長)]
 今求められる寄宿舎の役割。全国各地のさまざまな実践、とりくみから学びあう。

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